あったかの家みさと 求人ブログ

「利用者様本位」って誰でも実現できるのでしょうか??管理者の責務と職員に求められるもの

あったかの家みさとのケアは「利用者様本位」が実現されています。

その言葉を聞いて「その通り!」と答えていただけると嬉しいですが、介護業界の関係者の方は「えー、本当ですか~?」とか「そんな風に宣伝しているところは沢山あるけどね…」と懐疑的に捉えるのではないでしょうか?

介護サービスの世界では、何年も前から「人手不足」「3Kで給料が安くてモチベーションが上がらない」などと言われています。

そんな労働環境で、個々の職員(介護だけで無く事務やリハビリの専門職も含めて)が利用者様本位のケアを自発的に行う事ができるでしょうか?

『職員の教育体制が確立しているから大丈夫!』と表明している事業者も多いと思います。

私は教育も大切ですが、管理者が最も注力するべき仕事は「人探し」だと思います。

(人手不足が解消すれば、サービスの質が上がりお客様も増えて業績も良くなり、給料も上がります)

業績アップ、職員教育、サービスの質向上など介護サービスの管理者が求められる課題は沢山ありますが、「人材を確保」しないとそれらの課題は負のスパイラルの中に埋もれてしまいいつまでも解決できません。

仮に人員が十分に確保されていて、介護業務が円滑に行える環境が作れた場合は「利用者様本位のケア」が自然発生的に生まれてくるでしょうか?

残念ながら、職員全員が誰からのアドバイスも受けずに「利用者様本位のケア」を創り出すことはできないと思います。

職員さんの中には、生まれながらに「天使みたいな人」「マザーテレサの生まれ変わり」がいらっしゃるかもしれませんが、凡人である私たちはイライラしたり、すごく疲れたりして利用者様本位のケアを共有して継続する事が難しくなります。

ここから管理者の能力が問われます。

「利用者様本位」のケアの大切さ、それを実践する施設の中で自分だけが外れた行為や発言をする事の恥ずかしさを職員に理解していただく努力を管理者が怠ると、中身が空っぽの施設になってしまいます。

では、誰でも「利用者様本位のケア」が実現できるでしょうか?

私は介護を提供する人にも才能が必要だと思います。技術や知識は後からでも身につける事は可能ですが、職員さんの中に「利用者様本位に行動できる」何か(S)が無いと、介護の仕事をする事自体が苦痛になると思います。

人は自分を変えることができるので、適切な環境に置かれれば正しい方向に進んで行くことが出来ます。

「正しい方向とは何か?」が説明できない管理者は失格ですね。

組織や管理者の責任は重いですが、介護に携わる職員さんにも求められるものがあります。

職員に求められるものは「素質」です。「それって差別じゃないですか?」と言う人がいるかもしれませんが、プロの世界では「素質」は重要な要素です。

私が考える素質のある職員は『利用者様本位である自分に喜びが感じられる人』です。

お客様に美味しい料理を食べていただける事に喜びを感じるシェフと同じです。

料理が好きな人は誰かから押し付けられたり、命令されたりして料理を作っているのではないと思います。

あったかの家みさとが更に素晴らしい施設になるには、私たち自身が自発的にケアの質を上げる努力をする必要があります。

副施設長 小野 仰

2022年06月01日